+ Favorite Flexaret +
■更新記録
2009年12月5日。
一部記事改訂。
デザインの崩れ等を手直し。
現在は結構な円高なのでebayあたりで購入するのもいいかもしれません。
諸々の手続きが面倒なら仲介業者を挟むのも手です。
2008年8月25日。
Flexaret Standardの各部解説を追加。
でも、あまり必要ないなぁ……とも思ったり。
『■Flexaretの使い方は?』からどうぞ。
ついでに、一部記事改訂。
■はじめに
大好きな旧チェコスロヴァキア製二眼レフカメラ、Flexaret
(フレクサレット)の情報をメインとしたページです。
Web上に散らばるFlexaret関連の情報を纏めたサイトが欲しくて、結局自分で作ってしまいました。
基本的には自己満足なのですが、Flexaret愛好家である貴方の一助になることがあれば幸いです。
■諸注意
管理人はFlexaretを含むカメラ全般に関して、まだまだ素人です。
以下に記した情報にも、間違っている部分がいくつかあるかもしれません。
説明下手な部分や名称違いも多々あるかと思います。
しかし、所詮は素人のサイトであることを前提に、寛容な目で見てやってください。
間違っている部分等ありましたら、ご指摘いただければ喜びます。
ご指摘、ご感想、ご意見等はこちらまで。 → word_force@jailbird.sakura.ne.jp (お手数ですが@を半角にして送ってください)
どうかよろしくお願いします。
■Flexaretとは?
旧チェコスロヴァキアの光学機器メーカー、Meopta社製の二眼レフカメラ。
フィルムは基本的に120フィルムを用い、撮影はウエストレベル。
形状としては典型的な二眼レフカメラであり、見た目は華やかではありません。
しかし、質実剛健なつくりと機能美とも言える無駄のない外観、シンプルな操作性、およびレンズの優秀さは特筆モノ。
初期型から7型まであり、1939年〜1970年ごろまでの、およそ30年にわたって生産されました。
テイクレンズには、主に三群三枚のMirar、もしくは三群四枚のテッサータイプレンズであるBelarが搭載されています。
共にレンズとしての性能は高く、特にBelarはローライのXenarに匹敵すると言われるほど。
シャッターは以下で大まかな分け方をしましたが、製造時期によってPRONTOR、METAX、PRESTOR
(7型のみ?)が混在します。
■Flexaretの使い方は?
Flexaret 4型の各部説明を書いたページ
Flexaret Standardの各部説明を書いたページ
↑のリンク先を見ていただければ、大体分かるかと思います。
■型式におけるレンズとシャッター以外の変更点
初期型 | ピント合わせは前玉回転式。 赤窓確認式。 Meopta社の前身、Optikotechna社製。 |
2型 | ピント合わせがFlexaretらしい振り子式になる。 赤窓確認式。 ここからがMeopta社製。 |
2a型 | 2型にシンクロ接点がつけられたもの (?) Standard が生産されるまでの長期にわたって作られていたとの情報あり。 |
3型 | 巻上げがノブではなくクランク式になる。 自動巻き止めだが、赤窓も残っている。 |
4型 | 巻き上げがクランクからノブに戻り、カウンターがついた。 シャッターチャージは手動のまま。 二重露光防止機能あり。 シャッターボタンが独特の押し下げ式になる。 |
4a型 | アダプター装着で35mmフィルム対応になる。 カウンターに10の位の表示を兼ねたリセットダイヤルが付加される。 巻き戻しはできないので、35mmフィルム使用時はダークバッグでの巻き戻しとなる。 |
5型 | 振り子の取っ手が二つになる。 巻き上げることで自動的にシャッターチャージされるようになる。 シャッターボタンは押しボタン式に戻る。 |
5a型 | 35mmフィルムの巻き戻しが可能になる。 |
6型 | フィルター枠が、かぶせ式からバヨネット式になる。 6型以降は張り革に黒とグレーの二種類がある。 黒の方が数が少ないらしい。 内面反射対策がなされる。 |
Standard | 6型の廉価版。 赤窓確認式。 シャッターチャージも手動。 マスク装着により645撮影が可。 それ以外(レンズ等)は6型と同じ。 |
7型 | カウンターが自動リセットになる。 マスク装着により645撮影ができ、巻き上げも6x6との切り替えが可。 ピントグラスがフレネルレンズになる。 全体的に壊れやすいとの噂あり。 |
7b型 | 二重露光用のレバーが省略される。 距離表示の板が黒地から銀地に変更。 |
■管理人所有(手放したものを含む)
Flexaret Standard(灰) | Flexaret Standard(黒) | Flexaret 4型 |
■ビューレンズ
初期型 | Optikotechna Prerov Mirar F4.5/75mm |
2型〜5型 | Meopta Anastigmat F3/80mm |
6型 | Meopta Anastigmat F3/80mm と Meopta Belar F3.5/80mm (生産途中で変更) |
7型 | Meopta Belar F3.5/80mm |
■テイクレンズ
初期型 | Optikotechna Prerov Mirar F4.5/75mm |
2型 | Meopta Mirar F4.5/80mm |
2a型 | Meopta Belar F3.5/80mm 搭載機の存在を確認。 |
3型 | Meopta Mirar F3.8/80mm |
4型〜7型 | Meopta Belar F3.5/80mm |
■シャッター
初期型 | PRONTORU 1〜1/150 |
2型 | PRONTORU 1〜1/200 |
2a型 | METAX 1〜1/400 搭載機の存在を確認。 |
3型 | PRONTORU 1〜1/300 |
4型〜6型 | METAX 1〜1/400 (PRONTOR B、1〜1/400と混在) |
7型 | PRESTOR 1〜1/500 (7b型から PRONTOR 1〜1/500 になったという情報あり) |
■純正アクセサリ
レンズフード | かぶせ式は2型〜5型。 バヨネット式は6型〜7型用。 丸いものと四角いものがある。 必携アクセサリ。 |
フィルター | かぶせ式は2型〜5型。 バヨネット式は6型〜7型用。 色はイエロー、ライトイエロー、レッド、グリーン、ライトグリーン、オレンジ、ライトブルー等がある。 個別にケースに入ったものの他、何色かがセットになり、革製ケースに入っているものもある。 |
クローズアップレンズ | かぶせ式は2型〜5型。 バヨネット式は6型〜7型用。 装着することで0.5m〜0.33mまで対象に寄ることが可能になる。 ビューレンズとテイクレンズのセットで、ビューレンズ用はファインダー視野のパララックスが補正される。 |
クローズアップレンズ & フィルターセット |
革製の小さなケースに入っている。 フィルター三枚 + クローズアップレンズ(ビュー、テイク) フィルター色の組み合わせはいくつかあるらしい (管理人所持のものは赤黄緑) フィルターの外枠は黒とシルバーの二種がある。 黒の方が型が古いと思われる。 |
レンズフード & フィルターセット |
革製の小さなケースに入っている。 レンズフード+フィルター四枚。 今のところ、フードは角型バヨネット式のものしか見たことがない。 6型〜7型用セットということになる。 |
35mmフィルムアダプター | 35mmフィルムで撮影するためのアダプター。 4a型〜5a型用のものと、それ以降用のものの二種類があるらしい(?) 革製ケース付き。 |
24x36 80mmファインダー | 35mmフィルム使用時に装着するもの。 アクセサリシューのある5型以降に装着可能。革製ケース付き。 |
645マスク | Standard、7型に装着し、645撮影するためのマスク。 |
レンズキャップ | プラスチック製でmeoptaのロゴ入り。 オークションやショップで買った場合、意外に付属していないことも多い。 色は黒と白がある。 |
ケース | しっかりとした鞣革製ケース。 底ネジは付属していないことも多い。 |
かぶせ式フード(角型) | クローズアップレンズ&フィルターセット | レンズキャップ |
■オススメの型は?
個人的には、Flexaret Standard がイチオシ。
レンズやシャッターは6型と同じで、壊れにくい赤窓確認式というのが良いです。
勿論、自動巻き止め、自動シャッターチャージの6型も良いですが、機構が複雑になれば壊れやすくなるもの。
赤窓確認式が面倒じゃない、という人には Standard
を。
煩わしいのは嫌、という人には6型をオススメします。
7型は壊れやすいとの話があります。
避けるのが賢明かもしれませんね。
■Flexaret を手に入れるには?
1、国内オークションで探す。
2、海外オークションで探す。
3、ネットの通販で手に入れる。
4、店頭で購入する。
主に上記した4つの方法が考えられます。
まず1ですが、これが最も手軽に手に入れる方法だと思います。
国内オークション最大手と言えば Yahoo!オークションですね。
オークショントップの検索窓に、“フレクサレット”
と入れて検索してみてください。
本体とアクセサリがいくつか出てくると思います。
純正アクセサリは高いですが、手に入れる価値はあると思います。
相場は、2〜4型本体が1万円台前半から後半。
5型が1万円台後半。
6型灰色が2万円台前半で、美品だと2万円台後半から3万円台前半。
スタンダードの灰色も6型と同じくらいか、少し安いくらい。
張り皮が黒のものは値段が落ちるようです。
黒は数が少ないとのことですが、モダンなグレーの方が好まれるみたいですね。
7型になると、2万円台後半〜美品だと4万円台まで跳ね上がる場合もあります。
フードやフィルターなどは、大体3千円から6千円の間くらい。
後期型のものになるほど高いです。
次に2の方法。
英語のできる方であれば、eBayはオススメです。
検索をかければ、それなりの数のFlexaret本体、およびアクセサリがヒットします。
日本国内の相場に比べると圧倒的に安いです。
相場は、2型〜4型本体が30ドル〜50ドル前後。
5型が50ドルほど。
6型は70ドルから90ドルあたり。
7型は100ドル前後です。
ちなみに、初期型(1型)も時々見かけますが、希少価値が高いのか、値段もFlexaretにしては法外な場合があります。
フード等のアクセサリ類は、総じて5〜10ドル前後。
海外オークションの仲介業者に頼んでも、日本国内で買うより安いかもしれません。
ただし、品質の保証は日本国内で買うよりかなり怪しいと思ってください。
ちなみに、英語ができない方でも、仲介業者を使えばeBayの商品を買うことができます。
手数料は落札額の20〜30%程度が多いようです。
eBayで、Flexaret6型とフィルターセットを購入したと仮定しましょう。
6型が約90ドル、アクセサリが約10ドルとすれば、丁度100ドル前後になります。
落札価格100ドル、仲介業者に払う手数料がその20〜30%、それに送料、保険料、手数料等。
1ドル=100円と仮定した場合、手数料が20%として、10000円+2000円+送料ということになります。
海外発送してくれるセラー(出品者)であれば、直接発送してくれます。
時々、簡単な手紙が入っていたりして楽しいです。
海外発送NGのセラーだった場合は、発送も仲介業者に頼むことになり、多少の手数料が取られます。
というわけで、、送料等の諸経費を高く見積もったとしても、16000〜18000円程度で手に入る計算になります。
日本国内で買うよりは随分安いです。
とはいっても、故障品などを掴まされるリスクはあります。(仲介業者も返品返金対応まではしてくれないでしょう)
それに仲介を頼むとはいえ、やはり面倒くさいですが。
とにかく安く手に入れたいという人にはオススメの方法です。
次に3の方法。
ネットの中古カメラショップでも時々見かけることがあります。
基本的には国内オークション相場と同じくらいか、それより高い値段です。
買うときは保証のある店で買った方が無難です。
というか、保証の無い店で買うくらいならオークションで買った方がいいです。
最後に4の方法。
管理人自身は、Flexaretが店頭に並んでいるのを見たことはありません。
しかし、都会の中古カメラ屋さんであれば、置いてあることもあるでしょう。
値段は、恐らく4つの方法の中で最も高くなると思います。
ただ、自分で見て触って確かめられるため、安全性も高いと言えるかもしれませんね。
■Flexaret 関連リンク
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